立体の計算でよく出てくるものに、体積と表面積があります。
体積は立体そのものの大きさを表す量で、表面積は外側の面をぜんぶ合わせた広さです。
見ている立体は同じでも、測っているものが違います。
そのぶん、求め方も別々の考え方になります。
体積は「底面積×高さ」、表面積は「全部の面の合計」。この2つが何をしている式なのかを、直方体・三角柱・円柱を並べながら整理してみます。
体積の公式:底面積×高さ
直方体・三角柱・円柱を並べてみます。

底面の形はそれぞれ違います。
でも体積の求め方は、どれも同じです。
底面と同じ形の薄い板を、高さの分だけ積み重ねていくと、もとの立体にもどります。
底面積を、高さの分だけ重ねた量が体積になります。
底面の形が何であっても、まっすぐ積み重なっている立体なら、この式が使えます。
柱体はすべて「底面積×高さ」で求められる
底面と同じ形がまっすぐ上まで続いている立体を、柱体といいます。
直方体・三角柱・円柱はすべて柱体です。
3つの体積公式を整理します。
- 直方体:底面の長方形の面積×高さ
- 三角柱:底面の三角形の面積×高さ
- 円柱:(半径×半径×3.14)×高さ
底面積の求め方は形ごとに違いますが、「底面積×高さ」という部分は共通しています。
底面の形が変わると変わるのは、あくまで底面積の出し方だけです。
ポイント
- 柱体の体積はすべて「底面積×高さ」で求められます。
- 底面の形(長方形・三角形・円)が違っても、式の形は同じです。
表面積の公式:全部の面の合計
立方体を、ハサミで切り開いてみます。

6つの正方形に分かれました。
それぞれの面積を全部足したものが、この立方体の表面積です。
立体の「おもての面積の合計」なので、表面積といいます。
体積のように1つの式で全部片づくわけではなく、立体ごとに面の種類と枚数が違います。
なので、何の面が何枚あるかを先に確かめておくと、あとの計算が楽になります。
立体を「開く」と面積が計算できる
展開図を使うと、どの面が何枚あるかが一目でわかります。
円柱の場合は、底面の円が2枚と、側面を開いた長方形が1枚です。
直方体や三角柱、円柱では、側面を開くと長方形になります。
円柱では、その長方形の横幅が底面の円周と同じ長さになります。
丸めたときに底面のふちにぴったり重なる必要があるので、横幅は円周と一致します。
各立体の表面積まとめ
立方体は直方体の仲間なので、面が6枚という点は同じです。
ほかの立体もあわせて、面の構成を並べてみます。
| 立体 | 面の構成 | 表面積の求め方 |
|---|---|---|
| 直方体 | 長方形6枚 | 6つの長方形の面積の合計 |
| 三角柱 | 三角形2枚+長方形3枚 | 底面の三角形2枚の面積+側面の長方形3枚の面積 |
| 円柱 | 円2枚+長方形1枚 | 円の面積×2+側面の長方形の面積 |
| 円錐 | 円1枚+扇形1枚 | 円の面積+扇形の面積 |
柱体は上下に底面が2枚ありますが、円錐の底面は1枚だけです。
その円錐の扇形は、面積を出すのに中心角が必要になります。
小学校の授業では計算までは扱わないので、ここでは面の構成だけ見ておくくらいで大丈夫です。
ポイント
- 表面積は「立体を開いて、全部の面の面積を足したもの」です。
- 立体ごとに面の種類と枚数が違います。何の面が何枚あるかを確認するのがポイントです。
練習問題
【練習問題】①
底面積が 12cm²、高さが 5cm の三角柱があります。体積は何 cm³ ですか?
【練習問題】②
たて 3cm、横 4cm、高さ 5cm の直方体があります。表面積は何 cm² ですか?
タップで答えを見る
答え:94cm²
直方体は長方形が6枚で、向かい合う面が2枚ずつ同じ大きさです。たて×横=3×4=12、たて×高さ=3×5=15、横×高さ=4×5=20 の長方形がそれぞれ2枚ずつあるので、(12+15+20)×2=94 になります。
【練習問題】③
半径 3cm、高さ 10cm の円柱があります。体積は何 cm³ ですか?円周率は 3.14 とします。
タップで答えを見る
答え:282.6cm³
円柱も柱体なので、底面積×高さで求められます。底面の円の面積は半径×半径×3.14なので、3×3×3.14=28.26cm²。これに高さ 10cm をかけて、28.26×10=282.6 になります。
発展問題
ここからは、この記事の知識だけでは解けない、少し手数のかかる問題です。
【発展問題】①
下の図のように、底面が直角三角形の三角柱があります。

(1) この三角柱の側面を開いてできる長方形の面積は何cm²ですか?
(2) この三角柱の表面積は何cm²ですか?
タップで答えを見る
答え:(1) 120cm² (2) 132cm²
(1) 三角柱の側面を開くと長方形になります。この長方形のたてと横が、それぞれどこの長さにあたるかを見ます。
たては三角柱の高さで、10cmです。横は底面のまわりを1周した長さになるので、3+4+5=12cmです。10×12=120cm² が側面の面積になります。
横が底面のまわりの長さと同じになるのは、側面がもともと底面のふちに巻きついていたためです。開いても長さは変わらないので、長方形の横幅は底面のまわりと一致します。
(2) 表面積は全部の面の合計なので、(1)で出した側面の120cm²に、底面の分を足します。
底面は直角をはさむ2つの辺が3cmと4cmの直角三角形なので、面積は3×4÷2=6cm²です。三角柱は上下に同じ形の底面が2枚あるので、6×2=12cm²。
120+12=132cm² が表面積になります。
まとめ
柱体の体積は「底面積×高さ」、表面積は「全部の面の合計」。
この2つが、立体の計算の基本です。
体積のほうは、柱体なら底面の形が何でも同じ式で通せます。
表面積のほうは立体ごとに面の種類と枚数が違うので、展開図にすると面の種類や枚数が整理しやすくなりますね。
同じ立体を見ていても、聞かれているのが体積なのか表面積なのかで、やることが変わります。