同じ3枚を並べているのに、通り数が変わる
A・B・Cと書かれたカードが3枚あります。これを1列に並べる方法は6通りです。
ここで、Cのカードを1枚だけAに取りかえてみます。手元にあるのは、A・A・Bの3枚です。
枚数は3枚のままで、1列に並べるところも変わっていません。変わったのは、3枚のうち2枚が同じ文字になったところだけです。
それだけで、並べ方は3通りに減ります。半分になる理由を見ていきます。

全部ちがう3枚なら6通り
A・B・Cの3枚は、左から順に置いていくと数えられます。
1番目に置けるのは3枚のどれでもよいので3通りです。
1番目にAを置いたら、2番目に残るのはBとCの2枚なので2通り。3番目は最後に残った1枚しかないので1通りです。
3×2×1で6通りになります。これはかける数が1ずつ減っていく並べ方の数え方と同じ形です。
AABは、書き出すと3通り
A・A・Bの3枚も、同じように3×2×1で数えたくなるところです。その前に、実際に書き出してみます。
AAB、ABA、BAA。この3通りしかありません。
3枚しかないので、樹形図を使わなくても書き出せます。Bを置く場所が左・まん中・右の3か所だけ、と見ても同じ3通りです。Bの場所が決まれば、残りの2か所はAで埋まります。
かけ算で出した6通りとは、数が合いません。
減った理由は、2つのAを見分けられないから
2つのAに印をつけると6通りにもどる
2枚のAに、①と②の印をつけてみます。見た目は同じAですが、ここではいったん別のカードとして扱います。
これで手元の3枚は、A①・A②・Bの全部ちがう3枚になりました。

並べ方は3×2×1で6通りです。カードの枚数も、並べる場所の数も変えていません。印をつけただけで、A・B・Cのときと同じ6通りにもどりました。
印を消すと、6通りが2つずつ重なる
では、この6通りから印を消してみます。

いちばん上の2つは、A①A②B と A②A①B です。印を消すと、どちらもAABになります。
その下の2つは、A①BA② と A②BA①。こちらは両方ともABAです。
残りの2つも同じで、どちらもBAAになります。
6通りが、2つずつ3組に分かれました。どの組も中身は2つです。
2つずつになるのは、A①とA②を入れかえた分だからです。2枚を並べる並べ方は2×1で2通りなので、どの並びにも必ず相方が1つあります。1つだけ余ることも、3つ重なることもありません。
同じ並びを2回ずつ数えていたので、2でわると本当の数になります。
6÷2=3
書き出して数えた3通りと、ぴったり合いました。
同じ選び方を何回数えたかでわるところは、ABとBAを同じと数える組み合わせと同じ考え方です。
ポイント
- 同じものがまじると、並べ方は全部ちがうときより少なくなります。
- いったん全部ちがうものとして数えてから、重なった分でわります。
- わる数は、同じものどうしの並べかえの数です。2枚なら2×1、3枚なら3×2×1になります。
- 同じものが2種類あるときは、種類ごとに順にわります。
同じものが増えても、やり方は変わらない
AAABのとき(同じものが3つ)
A・A・A・Bの4枚を並べます。
まず、4枚とも全部ちがうものとして数えます。4×3×2×1で24通りです。
次に、いくつずつ重なっているかを考えます。3枚のAを入れかえた並べ方は3×2×1で6通りなので、同じ並びを6回ずつ数えていることになります。
24÷6=4
書き出すと、AAAB・AABA・ABAA・BAAAの4通りです。Bを置く場所が4か所ある、と見ても同じ4通りになります。
AABBのとき(同じものが2種類)
こんどはA・A・B・Bの4枚です。同じものが2種類あります。
4枚を全部ちがうものとして数えると、やはり24通りです。
ここから、まずAの分をわります。2枚のAの入れかえは2×1で2通りなので、24÷2で12通りです。
さらに、Bの分もわります。2枚のBの入れかえも2通りなので、12÷2で6通りになります。
24÷2÷2=6
Aで1回、Bで1回、と順にわっていくだけです。書き出すと、AABB・ABAB・ABBA・BAAB・BABA・BBAAの6通りで、こちらも合っています。
練習問題
【練習問題】①
1・1・2・3の4枚のカードを1列に並べると、何通りになりますか。
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答え:12通り
4枚を全部ちがうものとして数えると、4×3×2×1で24通りです。
1が2枚あるので、その入れかえの2×1=2通りぶんが重なっています。24÷2で12通りになります。
【練習問題】②
1・1・1・2・3の5枚のカードを1列に並べると、何通りになりますか。
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答え:20通り
5枚を全部ちがうものとして数えると、5×4×3×2×1で120通りです。
1が3枚あるので、その並べかえの3×2×1=6通りぶんが重なっています。120÷6で20通りです。
【練習問題】③
1・1・2・2・3の5枚のカードを1列に並べると、何通りになりますか。
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答え:30通り
同じものが2種類あるので、種類ごとに順にわります。
120通りから、1が2枚ある分の2でわって60通り。さらに、2も2枚あるので、その分の2でわって30通りです。
なお、0のカードがまじる場合は、先頭に置けないという別の条件が加わります。今回は0がないので、そこは考えなくて大丈夫です。
発展問題
ここからは、別の記事で出てきた数え方と同じ答えになる問題です。手数は増えますが、使う道具はこの記事のものだけです。
【発展問題】①
よこ3区画・たて2区画の道を、左下から右上まで遠回りせずに進みます。このとき進むのは右3回と上2回で、ちがうのは進む順番だけです。
(1) 「右・右・右・上・上」の5枚を1列に並べる並べ方は、何通りになりますか。
(2) よこ4区画・たて3区画の道では、道順は何通りになりますか。
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答え:(1) 10通り (2) 35通り
(1) まず、5枚が全部ちがうものだとして数えます。5×4×3×2×1で120通りです。
次に、重なっている分を見ます。右のカードは3枚あって、その並べかえは3×2×1で6通り。上のカードは2枚で、並べかえは2×1で2通りです。
120÷6÷2で10通りになります。
右どうし・上どうしを入れかえても、進む道は変わりません。だから同じ道順を何回も数えていて、その分をわると本当の数になります。この10通りは、交差点に数を書きこんで数えた最短経路の答えと同じです。
(2) 進むのは右4回と上3回なので、カードは合わせて7枚です。
7×6×5×4×3×2×1で5040通り。右4枚の並べかえは4×3×2×1で24通り、上3枚の並べかえは3×2×1で6通りです。
5040÷24÷6で35通りになります。
区画が増えると書きこむマスも増えますが、この数え方なら手順は変わりません。
まとめ
同じものがまじる並べ方は、いきなり数えようとすると合いません。
いったん全部ちがうものとして数えて、そのあとで重なった分をわる。この2段階にすると、書き出さなくても数が出せます。
わる数は、同じものどうしの並べかえの数です。2枚なら2、3枚なら6。種類が2つあるなら、それぞれの分を順にわります。
A・A・Bが3通りなのは、6通りのうち半分が「Aを入れかえただけの同じ並び」だったからでした。手順として覚えるより、区別できないものを数えたときに何が起きるかの話だと思うと、しっくりくるかもしれません。