上底3cm、下底5cm、高さ4cmの台形があります。

台形の面積を求める方法はいくつかありますが、今回は「形そのものを組み替える」アプローチで考えてみます。
面積を変えずに形だけを作り変えると、見慣れた別の図形に変身させることができます。
台形を「真ん中」で切ってみる
台形の面積を考えるとき、図形を加工して別の形に作り変える方法があります。まずは、高さのちょうど真ん中(上から2cmの場所)で、台形を横に切り分けてみます。

これで、台形は上下2つのパーツに分かれました。面積の合計は元の台形と同じで、どちらの高さももとの半分の2cmです。
上半分をくるっと回して横につなげる
次に、切り離した上のパーツを180度回転させて、下のパーツの右側へくっつけます。斜めの辺同士を合わせるようにつなぐのがポイントです。

斜めの辺がぴったり合わさって、全体が1つの平行四辺形になりました。
平行線の間にある2つの角(同傍内角)を足すと180度になるため、ひっくり返してつなげるとつなぎ目がちょうど一直線にそろいます。
※同傍内角についてはこちらの記事で理由を説明しています🖇知ってるだけで得をする!直線と平行線の角のルール(対頂角・同位角・錯角・同傍内角)
面積を変えずに形だけを組み替えることを等積変形(とうせきへんけい)と呼びます。パズルみたいで面白いですよね。
新しい平行四辺形の面積を出す
できあがった平行四辺形のサイズを確認します。

- 底辺: もとの台形の「下底(5cm)」と、移動してきた「上底(3cm)」が合わさって、5cm + 3cm = 8cm になりました。
- 高さ: 真ん中で切ったため、もとの「4cm」の半分、2cm になっています。
平行四辺形の面積は「底辺 × 高さ」なので、
8cm × 2cm = 16㎠
これはパーツを並べ替えただけなので、もとの台形の面積そのものです。
公式の「÷2」の、もう一つの意味
台形の面積公式を見てみます。
(上底 + 下底) × 高さ ÷ 2
前回の記事では「2つ分の面積を出してから最後に2で割る」と整理しました。
今回の「半分に切る」方法では、別の見方ができます。
(3 + 5) × 2
この式の「2」は、もとの高さ4cmを半分にした数値です。つまり公式の「高さ ÷ 2」をあらかじめ計算して、「高さを半分にした平行四辺形」として面積を求めたことになります。
同じ公式でも、見方を変えるとまったく違う形に見えてくるのが面白いところです。
ポイント
- 台形を高さの真ん中で切って組み替えると、平行四辺形になる
- その平行四辺形の底辺は、台形の「上底 + 下底」
- その平行四辺形の高さは、台形の「高さの半分」