場合の数

数えにくいときは反対を数える?全体から引く数え方のしくみ|小学生の算数【場合の数】

数えにくいときは、反対を数えてみる

〇か×で答えるクイズが3問あります。

1問目に〇か×、2問目にも〇か×、3問目にも〇か×と答えるので、答え方は全部で8通りです。

この中から「少なくとも1問は〇」になっている答え方をさがします。〇が3問のものも、2問のものも、1問のものもあるので、あてはまるものは8通りの中に散らばります。

散らばっていても、全体が8通りであることは変わりません。この8通りを、「少なくとも1問は〇」と「1問も〇がない」の2つに分けて考えてみます。

3問の答え方は全部で8通り

1問目の答え方は〇か×の2通りです。

その1通りずつに対して、2問目がまた2通りに分かれます。さらにその1通りずつが、3問目で2通りに分かれます。

だから2×2×2で8通りになります。続けて起こることの数え方はかけ算になるので、問題が増えるたびに答え方は2倍ずつ増えていきます。

〇×クイズ3問の答え方8通りを表にした図。いちばん下の全部×の行だけ赤で色分けしてある

いちばん下の×××だけ、〇が1つも入っていません。

「少なくとも1問は〇」を、そのまま数えると

「少なくとも1問は〇」という条件は、〇の数が1問でも2問でも3問でもあてはまります。

そのまま数えるなら、〇が3問のもの、2問のもの、1問のものを、それぞれ数えて足すことになります。

〇が3問のものは1通り、2問のものは3通り、1問のものは3通りで、合計7通りです。

答えは出ますが、3つのグループに分けて数えるぶん手数が増えます。樹形図で書き出すにしても、数え落としや重複が起きやすいところです。

反対側は、たった1通り

こんどは、条件にあてはまらないほうを見ます。

「少なくとも1問は〇」ではない答え方とは、〇が1問もない答え方です。それは×××の1通りしかありません。

8つのマスのうち7マスを少なくとも1問は〇、残り1マスを1問も〇がないとして分け、8−1=7と示した図

全体の8通りから、この1通りを取りのぞけば、残りはすべて「少なくとも1問は〇」です。

8−1=7で、さっき3グループに分けて数えた7通りと同じ答えになりました。

数えるものは同じでも、反対側を数えて全体から引くと、数える手間がずいぶん減ります。

なぜ全体から引いていいのか

どの答え方も、必ずどちらか一方に入る

8通りの答え方は、〇が1つでも入っていれば「少なくとも1問は〇」の側、1つも入っていなければ「1問も〇がない」の側に入ります。

〇が入っているのに、入っていないということはありません。両方の側に同時に入る答え方はない、ということです。

どちらにも入らない答え方もありません。〇の数が0個か、1個以上かのどちらかしかないからです。

重なりも取りこぼしもないから引ける

全体がこの2つにきれいに分かれているので、片方の数が分かれば、もう片方は引き算で出せます。

逆に、分け方が重なっていると引き算になりません。

たとえば「〇が2問以上」と「×が1問以上」で分けようとすると、〇〇×はどちらにもあてはまってしまいます。こうなると、全体から片方を引いても、もう片方の数にはなりません。

ベン図で重なりを整理する考え方と同じで、引き算が使えるかどうかは、2つのグループが重なっていないかどうかで決まります。

反対を数えると楽になる場面

「少なくとも1つ」と書いてあるとき

問題文に「少なくとも1つ」とあるときは、反対側が「1つもない」というひとまとまりの形になります。数えるものが1か所に集まるので、たいてい反対のほうが速く数えられます。

5人の中から3人を選ぶ場面で考えてみます。選び方の数え方で計算すると、全部で10通りです。

このうちAが入っている選び方を知りたいとします。

Aが入らない選び方は、残りの4人から3人を選ぶことなので4通りです。10−4=6で、Aが入る選び方は6通りと分かります。

「〜でない」がひとまとまりになっているとき

反対側がいつも楽とはかぎりません。

反対側が1つの形にまとまっているときは引き算が速く、反対側もいくつかのグループに分かれてしまうときは、直接数えるのと変わらない手間になります。

どちらで数えても答えは同じなので、条件を読んだら「反対はどんな形か」を一度考えてみて、まとまっていそうなら引き算を選ぶ、という順番になります。

ポイント

  • 「〜でない」を数えるときは、全体から反対側を引くと出せます。
  • 引き算が使えるのは、全体が2つに重なりなく分かれているときです。
  • 「少なくとも1つ」と書いてあるとき、反対側は「1つもない」の1か所にまとまります。
  • 反対側がいくつにも分かれるときは、直接数えたほうが早いこともあります。

練習問題

【練習問題】①

〇か×で答えるクイズが4問あります。少なくとも1問は〇になる答え方は何通りですか?

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答え:15通り

4問の答え方は2×2×2×2で16通りあります。

このうち〇が1問もないのは、全部×の1通りだけです。16−1=15通りになります。

【練習問題】②

A・B・C・D・Eの5人から3人を選びます。Aが選ばれる選び方は何通りですか?

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答え:6通り

5人から3人を選ぶ選び方は、全部で10通りです。

Aが選ばれない選び方は、Aを除いた4人から3人を選ぶことになるので4通りです。

10−4=6通りが、Aが選ばれる選び方になります。

【練習問題】③

1・2・3・4のカードから3枚を選んで並べ、3けたの整数を作ります。偶数でないものは何通りですか?

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答え:12通り

3けたの整数は全部で4×3×2の24通りできます。

偶数になるのは一の位が2か4のときで、一の位が2通り、残りの位が3×2通りなので12通りです。24−12=12通りが偶数でないものになります。

一の位が1か3の場合を直接数えても12通りで、同じ答えになります。反対を数えても直接数えても手間が変わらない形です。

発展問題

ここからは、この記事の考え方に並べ方の数え方を組み合わせて解く問題です。手数は増えますが、使う道具は同じです。

【発展問題】①

A・B・C・Dの4人が横一列に並びます。

(1) 並び方は全部で何通りですか?
(2) AとBが隣り合う並び方は何通りですか?
(3) AとBが隣り合わない並び方は何通りですか?

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答え:(1) 24通り (2) 12通り (3) 12通り

(1) 4×3×2×1で24通りです。

(2) AとBをくっつけて1人分としてあつかうと、並ぶのは「ABのかたまり・C・D」の3つになります。

AとBをひとまとめにした3つの並べ方が6通り、かたまりの中がABとBAの2通りで、6×2=12通りになることを示した図

その並び方は3×2×1で6通りです。かたまりの中はABとBAの2通りあるので、6×2=12通りになります。

(3) 隣り合わない並び方は、AとBのはなれ方が何通りもあって直接は数えにくい形です。全体の24通りから、隣り合う12通りを引くと24−12=12通りになります。

まとめ

「少なくとも1問は〇」を数えるとき、あてはまるものは全体の中に散らばっていました。

そのかわり、あてはまらないもの(1問も〇がない)は1通りだけにまとまっていました。だから全体の8通りから1を引くほうが速く数えられます。

引き算が使えるのは、全体が「あてはまる」と「あてはまらない」の2つに、重なりも取りこぼしもなく分かれているからです。

どちらを数えるかは自由なので、条件を見たら反対側がどんな形になるかを確かめて、まとまっているほうを数えることになります。

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