9の次が10になるのは、数字を使いきったから
254という数には、数字が3つ並んでいます。
この3つは、並んでいる場所によって表す大きさがちがいます。左の2は200、真ん中の5は50、右の4は4です。
そして、どの場所に入る数字も0から9までの10個だけです。
9の次に桁が1つ増えて10になるのは、この「10個」と関係しています。
254の中身を分けて見る
254は、100が2こ、10が5こ、1が4こ集まった数です。

200と50と4を足すと、たしかに254になります。
それぞれの位が表している大きさを右から並べると、1・10・100です。右へ1つもどるごとに10倍になっています。
決まった倍率で位が切りかわる仕組みは、長さや面積の単位が100倍・1000倍とびになる話とも重なるところがあります。
使える数字は0から9までの10個しかない
0、1、2、と数えていくと、9のところで使える数字がなくなります。

新しい数字を増やすかわりに、一の位を0にもどして、左どなりの十の位に1を立てます。これがくり上がりです。
くり上がる場所が10のところなのは、使える数字が10個だからです。もし数字が8個しかなければ、もっと手前で位が上がります。
そう考えると、10という数そのものに特別な意味があるわけではなさそうです。試しに、数字の個数を減らしてみます。
数字を5個にすると、くり上がる場所が変わる
0から4までしか使わないと決めてみる
使える数字を0・1・2・3・4の5個だけにします。
0から順に数えていくと、4の次で数字がなくなります。さっきと同じように、一の位を0にもどして左に1を立てるので、次の数は10と書きます。

この10は「じゅう」ではありません。イチ・ゼロと読んで、10進法の5と同じ個数を表しています。
そのあとは11、12、13、14と進み、10進法の10のところでまた位が上がって20になります。
これを5進法といいます。書き方が変わっただけで、数えているものの個数は変わっていません。
位の重みは1・5・25になる
5進法では5ごとに位が上がるので、位の重みも右から1・5・25と、5倍ずつになります。
さっきの20を見てみます。5が2こと、1が0こなので、5×2で10です。10進法の10と一致しました。
10進法の重みが1・10・100で、5進法が1・5・25です。かける数が10から5に変わっただけで、形はそっくり同じです。
数字が0と1だけになると2進法になる
1の次でもう位が上がる
数字をもっと減らして、0と1の2個だけにしてみます。
0、1と数えたら、そこで数字が尽きます。だから次はもう位が上がって10です。
続けて11、その次は一の位も十の位もいっぱいなので、さらに位が上がって100になります。0、1、10、11、100という並びです。
位の重みは右から1・2・4・8で、2倍ずつ増えていきます。これが2進法です。
13を2進法で書いてみる
10進法の13を、2進法で書いてみます。
大きい重みから順に、使えるかどうかを見ていきます。

8は13より小さいので使えます。13-8で、残りは5です。
次の4も残りの5より小さいので使えます。5-4で、残りは1です。
2は残りの1より大きいので使いません。最後に1を使うと、残りが0になります。
使った位に1、使わなかった位に0を書くと、1101です。8+4+1で13なので、たしかに合っています。
ちなみに2進法では、いちばん右の位が0なら、その数は2でわり切れます。10進法で一の位を見るだけで2の倍数かどうかが分かるのと、同じ見方ができます。
ポイント
- くり上がりが起きるのは、使える数字を全部使いきったときです。
- 10でくり上がるのは、使える数字が0〜9の10個だからです。
- 数字を5個にすると5ごと、2個にすると2ごとに位が上がります。
- 位の重みは、10進法が1・10・100、5進法が1・5・25、2進法が1・2・4です。
- 書き方が変わっても、表している個数そのものは変わりません。
練習問題
【練習問題】①
10進法の7を、5進法で書くとどうなりますか。
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答え:12
5が1こで5、残りが2です。5の位に1、1の位に2を書くので、12になります。
【練習問題】②
2進法で1011と書かれた数は、10進法でいくつですか。
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答え:11
位の重みは左から8・4・2・1です。1が立っているのは8と2と1なので、8+2+1で11になります。
【練習問題】③
10進法の9を、2進法で書くとどうなりますか。
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答え:1001
大きい重みから見ていきます。8を使うと、9-8で残りは1です。4も2も残りより大きいので使いません。
最後に1を使うと残りが0になります。使った位に1、使わなかった位に0を書いて1001です。
発展問題
ここからは、記事に出てこなかった書き方を、これまでの考え方だけで組み立ててみます。使う道具は同じで、手順が少し増えるだけです。
【発展問題】①
3進法では、使える数字が0・1・2の3個だけになります。
(1) 3進法の位の重みを、右から3つ書くとどうなりますか。
(2) 10進法の10を、3進法で書くとどうなりますか。
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答え:(1) 右から1・3・9 (2) 101
(1) 使える数字が3個なので、3ずつ数えるたびに位が上がります。いちばん右の位は1、その左は3、さらに左は3をもう一度かけて9です。10進法で1・10・100だったところが、1・3・9に変わっただけになります。
(2) (1)で出した重みを、大きいほうから使えるか見ていきます。9を1こ使うと、10-9で残りは1です。
次の3は残りの1より大きいので使いません。いちばん右の1を1こ使うと、残りが0になります。
9が1こ、3が0こ、1が1こなので、101と書きます。3進法の101が、10進法の10を表しています。
まとめ
数の書き方は、使える数字が何個あるかで決まっていました。
10進法は数字が10個あるので10でくり上がり、5進法は5個なので5で、2進法は2個なので2でくり上がります。
位の重みも同じで、10進法は10倍ずつ、5進法は5倍ずつ、2進法は2倍ずつ増えていきます。
最初に出てきた254も、5進法で書けば2004という並びになります。125が2こと1が4こで、合わせるとやはり254です。
数をいくつかのまとまりに分けて、残りを見るという考え方は、わり算のあまりを求めるときにも出てきます。位取りの仕組みも、その分け方をきちんと決めたものだと言えそうです。