数と計算

「以上」「以下」「未満」はどこがちがう?その数を入れるか入れないかで決まる線引き|小学生の算数【数と計算】

同じ「30」でも、その数を入れる言い方と入れない言い方があります

「30以上」と「30より大きい」という2つの言い方があります。

どちらも30のあたりを境目にして、そこから上の数を集めた言い方です。

29はどちらにも入りません。31はどちらにも入ります。

同じに見えるのに、30そのものだけは扱いが分かれます。「30以上」には30が入り、「30より大きい」には30が入りません。

この「境目の数を入れるか、入れないか」が、以上・以下・未満という言葉の分かれ目になっています。

「以上」と「以下」は、その数も仲間に入れる

「30以上」は、30と、30より上の数を集めた言い方です。

30がふくまれるので、30・31・32…と続いていきます。

「30以下」は反対に、30と、30より下の数を集めた言い方です。こちらも30がふくまれます。

30以上と30以下を上下に並べた数直線。どちらも30の位置に青い丸があり、右向きと左向きに範囲が伸びている

数直線にすると、境目からどちら側に伸びるかがちがうだけで、境目の30を入れるところは同じになります。

図の●は「その数も入る」という印です。

「未満」と「より大きい」は、その数を仲間に入れない

「30未満」は、30より下の数だけを集めた言い方です。30は入りません。

29や28は入りますが、30はぎりぎりのところで外れます。

「30より大きい」も同じで、31や32は入りますが、30は入りません。

30より大きいと30未満を上下に並べた数直線。どちらも30の位置が白ぬきの丸になっている

図の○は「その数は入らない」という印で、中が白いままになっています。

言葉の組み合わせで見ると、「以上」とちょうど逆になるのが「未満」です。「30以上」に入らない数を集めると「30未満」になります。

反対に「30以下」に入らない数は、30より大きい数になります。

この線引きが効いてくるのが、四捨五入した数

以上・未満は、四捨五入した数を扱うときによく出てきます。

「およそ30」と書かれていても、もとの数が30だったとは限らないからです。

ここからは、一の位を四捨五入して十の位までの数にする場合で見ていきます。

四捨五入して30になる整数を、全部書き出してみる

一の位を四捨五入して30になる整数を、小さいほうから探してみます。

25は一の位が5なので切り上げて30、26も27も28も29も30になります。

30はそのまま30、31から34までは一の位が4以下なので切り捨てて30になります。

つまり25・26・27・28・29・30・31・32・33・34の10個です。

その外側はどうかというと、24は一の位が4なので切り捨てて20、35は一の位が5なので切り上げて40になります。

2や5で割り切れるかどうかを一の位だけで見分けるのと同じで、今回の四捨五入で見るのも一の位だけです。

小数まで入れると、上の境目だけ様子がちがう

整数だけなら25から34までの10個でしたが、小数も入れると境目の見え方が変わります。

34.9も、34.99も、一の位は4なので四捨五入すると30になります。

ここで見るのはあくまで一の位です。34.9の9のほうを四捨五入して35にするわけではありません。

35にどんどん近づいても、35にならないかぎり30のままです。ですが35ぴったりになったとたん、40に変わります。

下の境目はどうかというと、25ちょうどは30になり、24.9は20になります。

四捨五入すると30になる数の範囲を示した数直線。25に青い丸、35に白ぬきの丸があり、その間が青い帯でぬられている

上の境目は入らず、下の境目は入る。この形をそのまま言葉にすると、25以上35未満になります。

下が「以上」で上が「未満」になるのはなぜか

下も上も、境目の数は一の位が5です。25と35で、見た目の条件は同じです。

それなのに片方は仲間に入り、もう片方は外れます。

理由は、四捨五入したあとの行き先にあります。

25も35も、一の位が5なので切り上げになります。25を切り上げると30、35を切り上げると40です。

25は切り上げた先が30なので、「30になる数」の仲間に入ります。35は切り上げた先が40なので、仲間から出ていきます。

同じ切り上げでも、着地する場所がちがうので、下の境目だけが範囲に残る形になります。

ポイント

  • 「以上」「以下」は、境目の数も仲間に入れる言い方です。
  • 「未満」「より大きい」は、境目の数を仲間に入れません。
  • 一の位を四捨五入して30になる整数は、25から34までの10個です。
  • 小数まで入れると範囲は25以上35未満で、下の境目だけが入ります。
  • 25も35も切り上げになりますが、行き先が30か40かで、入るか出るかが分かれます。

練習問題

【練習問題】①

「25以上」と「25より大きい」では、25そのものはそれぞれ入りますか。

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答え:25以上には入りますが、25より大きいには入りません

「以上」はその数も仲間に入れる言い方で、「より大きい」はその数を入れない言い方です。26や27は、どちらにも入ります。

【練習問題】②

一の位を四捨五入すると50になる整数のうち、いちばん小さい数といちばん大きい数はいくつですか。

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答え:いちばん小さいのは45、いちばん大きいのは54です

44は一の位が4なので切り捨てて40になり、55は一の位が5なので切り上げて60になります。45から54までの10個が、四捨五入すると50になる整数です。

【練習問題】③

一の位を四捨五入すると70になる数の範囲を、「以上」と「未満」を使って表しましょう。

タップで答えを見る

答え:65以上75未満です

65は一の位が5なので切り上げて70になり、範囲に入ります。75も切り上げになりますが、行き先は80なので範囲から外れます。

74.9のように75の少し手前までは70になるので、上の境目は「以下」ではなく「未満」になります。偶数と奇数を分けるときのように、どちらに入るかがはっきり決まる形です。

まとめ

以上・以下・未満のちがいは、境目の数を仲間に入れるかどうかだけでした。

●と○の印で分けると、数直線の上でもひと目で見分けられます。

四捨五入して30になる数の範囲は25以上35未満で、下の境目は入り、上の境目は入りません。

同じ一の位5でも、25は30へ、35は40へと切り上がります。行き先がちがうことが、そのまま「以上」と「未満」の使い分けになっていました。

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