数と計算

知ってるだけで得をする!線分図・面積図・ベン図|小学生の算数【数と計算】

文章題を整理する3つの図

あめが合わせて10個あって、兄は弟より2個多い。文章で読むと、数どうしの関係が頭の中でこんがらがってきます。

ところが、この文章を線の長さに置きかえると、どこが差でどこが合計なのかが一目で見えるようになります。

数の関係そのものは何も変わっていないのに、文字を図に置きかえるだけで、急に整理しやすくなるんです。

この記事では、文章題を整理する代表的な3つの図、線分図・面積図・ベン図をまとめてみました。

線分図:「和」と「差」が長さで見える

兄と弟のあめの数を表した線分図

線分図は、数を線の長さに置きかえる図です。兄と弟の線を左端をそろえて並べると、兄の線が弟からはみ出します。

このはみ出した部分が「2個多い」にあたり、2本をまとめたかっこが「合わせて10個」にあたります。

文章の中に散らばっていた「合わせて」と「多い」が、線の上では長さのちがいとして同じ場所に並びます。

たし算・ひき算の関係、つまり「和」と「差」が出てくる問題と相性のいい図です。

面積図:かけ算の関係が長方形で見える

1個50円のあめを6個買うときの面積図

面積図は、かけ算の「1つ分×いくつ分」を長方形に置きかえる図です。

1個50円のあめを6個買うとき、たてを1個のねだん、よこを個数にすると、長方形の面積が代金にあたります。

長方形の面積がたて×よこで求められることを、そのまま数の関係に当てはめている形です。

この図では、50×6=300円という式が、長方形の広さとして目に見えるようになります。「1つ分×いくつ分」の形になる問題と相性のいい図です。

ベン図:グループの重なりが見える

犬を飼っている人と猫を飼っている人のベン図

犬を飼っている人が8人、猫を飼っている人が5人、両方飼っている人が2人いるとします。

ここで8+5=13人と計算すると、両方飼っている2人を二重に数えてしまいます。

ベン図は、グループを円で表して、重なりを見えるようにする図です。円が重なった部分が「両方」の2人にあたります。

犬の円8人の中に両方の2人がふくまれているので、犬だけ飼っている人は8−2=6人と分かります。「両方」「どちらも」のような重なりが出てくる問題と相性のいい図です。

ポイント


3つの図の使い分け

  • 「合わせて」「差」が出てくる → 線分図(長さで比べる)
  • 「1つ分×いくつ分」が出てくる → 面積図(長方形で見る)
  • 「両方」「どちらも」が出てくる → ベン図(重なりを見る)

練習問題

【練習問題】①

姉と妹が持っているカードの合計は16枚です。姉が持っているカードが妹よりも2枚多いとき、姉と妹が持っているカードはそれぞれ何枚ですか?

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答え:姉は9枚、妹は7枚です。

姉と妹のカードの枚数を表した線分図

線分図にすると、姉の線が妹より2枚分だけ長くなります。この多い2枚を合計から取りのぞくと、2本は同じ長さになり、16−2=14枚です。14÷2=7枚が妹の分で、姉はそれより2枚多い7+2=9枚です。

【練習問題】②

1mのねだんが80円のリボンを9m買います。代金はいくらですか?

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答え:720円です。

1mが80円のリボンを9m買うときの面積図

たてを1mのねだん80円、よこを長さ9mの長方形にすると、面積が代金にあたります。80×9=720円です。

【練習問題】③

クラスでアンケートを取ったところ、サッカーが好きな人は7人、野球が好きな人は6人、両方好きな人は3人でした。サッカーだけが好きな人は何人ですか?

タップで答えを見る

答え:4人です。

サッカーが好きな人と野球が好きな人のベン図

ベン図にすると、サッカーの円の7人の中に、両方好きな3人がふくまれていることが見えます。7−3=4人です。

発展問題

ここからは、この記事の知識だけでは解けない、少し手数のかかる問題です。

【発展問題】①

35人のクラスで、ピアノを習っている人はスイミングを習っている人より5人多く、両方を習っている人は4人、どちらも習っていない人は8人です。

(1) ピアノかスイミングを習っている人は何人ですか?(両方を習っている人もふくみます)

(2) ピアノだけを習っている人は何人ですか?

タップで答えを見る

答え:(1) 27人、(2) 14人です。

クラス35人のうちピアノとスイミングを習っている人のベン図

手がかりになるのは「どちらも習っていない8人」です。この8人は、ピアノの円にもスイミングの円にも入りません。クラス全体35人からこの8人を取りのぞいた残りが、ピアノかスイミングを習っている人にあたるので、35−8=27人です。

(2)で聞かれているのは、ピアノの円から重なりの4人を取りのぞいた部分です。そのためには、ピアノを習っている人が何人なのかを先に出す必要があります。

ピアノの人数とスイミングの人数をそのまま足すと、両方を習っている4人を2回数えることになります。その分だけ27人より多くなるので、27+4=31人が、ピアノとスイミングの人数を足した数です。

これで「合わせて31人」「ピアノが5人多い」の2つがそろい、和と差から2つの数を出す形になります。

ピアノとスイミングの人数を表した線分図

線分図にすると、ピアノの帯がスイミングより5人分長くなります。この5人分を合計から取りのぞくと2本は同じ長さになり、31−5=26人です。26÷2=13人がスイミングを習っている人で、ピアノはそれより5人多い13+5=18人です。

ピアノだけを習っている人は、この18人から両方の4人を取りのぞいて、18−4=14人です。

まとめ

文章題は、文字のままにらんでいても、数の関係がなかなか見えてきません。「合わせて」と「差」は線分図で長さに、「1つ分×いくつ分」は面積図で長方形に、「両方」はベン図で重なりに置きかえると、関係がそのまま目に見える形になります。

面積図は、分数のわり算や分配法則を考えるときにも同じ形で登場します。この先の和差算やつるかめ算といった文章題でも、この3つの図が整理の土台になります。まずは問題文を読んだら、長さ・長方形・重なりのどれで表せそうかを考えてみてください。

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