長いすの座らせ方を変えると、あまりと不足が入れかわる
長いすに、子どもたちが座っていく場面を考えます。
1脚に5人ずつ座らせると、12人が座れずにあふれます。
1脚に7人ずつ座らせると、今度は席が8つあまります。
子どもの人数も長いすの数も変わっていません。
変えたのは1脚に座る人数だけなのに、席が足りない状態とあまる状態が入れかわりました。
この入れかわりに、長いすの数と子どもの人数を求めるヒントがあります。
配り方を変えたときのあまりと不足から数を求める考え方を、過不足算といいます。
5人ずつと7人ずつで、席のあまりと不足はどう変わるか

上の図で、いちばん上の帯が子どもの人数です。
長いすの数も子どもの人数も同じなので、この帯の長さは変わりません。
1脚に5人ずつ座らせると、座れる席は子どもの人数より少なくなります。
足りないのは12人ぶんで、この12人は座れずにあふれます。
1脚に7人ずつ座らせると、今度は席のほうが多くなります。
あまるのは8席で、だれも座っていない席が8つできます。
同じ子どもの人数に対して、5人ずつでは足りず、7人ずつではあまります。
この「足りない」と「あまる」の間に、長いすの数を求める手がかりがあります。
1脚あたりの差を集めると、脚数と人数が出る
1脚に座る人数を5人から7人にふやすと、1脚あたり2席ぶん多く座れるようになります。
この2席が、長いすの数だけ積み重なっていきます。

足りなかった12人ぶんと、あまった8席ぶんを合わせると、12+8で20になります。
この20は、1脚につきふえた2席が、長いすの数だけ集まった数です。
言いかえると、(1脚にふえる2席)×(長いすの数)=20 という関係になっています。
だから、20を1脚あたりの差2で割ると、20÷2で10脚と分かります。
この「差を集めると数が出る」考え方は、物を配る場面を扱った差集め算でも同じように使えます。
長いすが10脚と分かれば、子どもの人数も求められます。
5人ずつ座らせると12人あふれるので、5人×10脚+12人で62人です。
7人ずつで確かめても、7人×10脚-8席で62人になり、同じ人数になります。
ポイント
- 座らせ方を変えると、席が足りない状態とあまる状態が入れかわります。
- 足りない数とあまる数を合わせると、1脚あたりにふえる席の数×長いすの数になります。
- その合計を1脚あたりの差で割ると長いすの数が出て、そこから人数も求められます。
練習問題
【練習問題】①
長いすに、1脚4人ずつ座ると5人が座れず、1脚6人ずつ座ると3席あまります。長いすは何脚ですか。
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答え:4脚
1脚に座れる人が4人から6人にふえると、1脚あたり2人ぶん多くなります。座れない5人とあまる3席を合わせると8になり、8÷2で4脚と求められます。
【練習問題】②
長いすに、1脚5人ずつ座ると9人が座れず、1脚8人ずつ座ると3席あまります。子どもは何人ですか。
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答え:29人
1脚で5人から8人にふえると、1脚あたり3人ぶん多くなります。座れない9人とあまる3席を合わせて12になり、12÷3で4脚と分かります。5人×4脚+9人で29人になります。
【練習問題】③
ボートに、1そう3人ずつ乗ると7人が乗れず、1そう5人ずつ乗ると3人分あきます。子どもは何人ですか。
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答え:22人
1そうで3人から5人にふえると、1そうあたり2人ぶん多くなります。乗れない7人とあいた3人ぶんを合わせて10になり、10÷2で5そうと分かります。3人×5そう+7人で22人になります。
【練習問題】④
長いすに、1脚4人ずつ座ると10人が座れず、1脚7人ずつ座ると1人が座れません。長いすは何脚ですか。
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答え:3脚
どちらの座らせ方でも座れない子がいます。4人ずつと7人ずつでは1脚あたり3人ぶんの差があり、座れない人数は10人から1人へと9人ぶん減っています。この9を1脚あたりの差3で割ると3脚と求められます。
発展問題
ここからは、この記事の知識だけでは解けない、少し手数のかかる問題です。
【発展問題】①
長いすに子どもが座ります。1脚に6人ずつ座ると、8人が座れません。1脚に8人ずつ、はしの長いすから順に座っていくと、最後に使った長いすには4人だけが座り、残りの2脚にはだれも座りません。下の図は、8人ずつ座ったときのようすです。
(1) 8人ずつ座ったとき、だれも座っていない席はいくつありますか。
(2) 長いすは何脚で、子どもは何人ですか。

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答え:(1) 20席 (2) 14脚、92人
(1) 手がかりは、8人ずつ座ったときの最後の3脚です。
だれも座っていない長いすが2脚あり、1脚に8席ずつあるので、8席×2脚で16席があいています。
最後に使った長いすは、8席のうち4人だけが座っているので、8-4で4席があいています。
合わせると、16+4で20席があいています。
「2脚あく」の2をそのまま使うと、長いすの数と席の数がまざってしまいます。空いた長いすも半端な席も席の数に直しておくと、6人ずつのときの「座れない8人」と同じ単位でくらべられます。
(2) 6人ずつでは8人が座れず、8人ずつでは20席があまります。
1脚に座る人数が6人から8人にふえると、1脚あたり2席ぶん多く座れるようになります。
座れない8人とあまる20席を合わせた28は、1脚あたりにふえる2席が長いすの数だけ集まった数です。
28÷2で、長いすは14脚になります。
子どもは、6人×14脚+8人で92人です。
8人ずつで確かめても、8人×14脚-20席で92人になり、同じ人数になります。
92人を8人ずつに分けるとわり算のあまりの形で92÷8=11あまり4になり、8人が座る長いすが11脚、最後の1脚に4人という図のようすとも合っています。
まとめ
過不足算は、配り方や座らせ方を変えたときにできる「足りない」と「あまる」に注目して、数を求める考え方です。
長いすの問題では、1脚に座る人数を変えると席のあまりと不足が入れかわりました。
その差を合わせて1脚あたりの差で割ると、長いすの数が見えてきます。
練習問題④のように、どちらの座らせ方でも足りない場合でも、同じ差の考え方で解くことができます。
今回のように2つの条件をそろえて図で整理する流れは、つるかめ算・消去算とも似ています。
どちらも変わった分に注目すると、数の関係が読み取りやすくなります。