割引き後の800円から、もとの値段をさかのぼる
セールで20%引きになっていた品物が、800円で売られていました。
支払う値段は分かっていますが、「もとの値段(定価)はいくらだったのか」は、すぐには出てきません。
分かっているのは割引きされたあとの値段で、知りたいのはその前の値段です。
あとの数字からもとの数字をさかのぼって求める、この「もとにする量を出す」計算は、相当算と呼ばれています。
「20%引き」は、もとのいくらぶんが残っている?
「20%引き」は、もとの値段から20%ぶんを取り去った、という意味です。
取り去られていない残りは、100% − 20% = 80%です。
つまり800円は、もとの値段の80%にあたります。80%を小数で書くと0.8で、百分率と小数はどちらも同じ割合の表し方です。ですから800円は「もとの0.8ぶん」とも言いかえられます。
もとの値段を「1」とみると、関係が見えてくる
求めたいもとの値段を、1とおいてみます。割合では、こうして基準になる量を1とみるのが出発点になります。
すると800円は、その1のうちの0.8にあたる量になります。

図の青い帯(8マスぶん)が800円で、それが全体、つまりもとの値段の1の0.8にあたります。
右の赤い2マスが、値引きされた20%ぶんです。1にあたる長さがもとの値段で、いまはまだ?のままになっています。
8マスで800円なので、1マスぶんは 800 ÷ 8 = 100円です。もとの値段は10マスぶんなので、100 × 10 = 1000円と、図からたどることもできます。
0.8にあたる金額から、1にあたる金額を出す
図ではマスに分けて出しましたが、わり算を使えば一度で求められます。0.8にあたる金額が800円と分かっているので、1にあたる金額もわり算で出せます。
800 ÷ 0.8 = 1000。もとの値段は1000円でした。
相当算でしていることは、いつもこの形です。割合にあたる量 ÷ その割合 = もとにする量(1にあたる量)、という流れです。
たしかめると、1000円の20%引きは 1000 × 0.8 = 800円。はじめの800円にぴったり合います。
ポイント
相当算の考え方
- 「◯%引きで◯円」の◯円は、もとの値段そのものではなく、その一部(ここでは0.8)にあたる量です。
- もとの値段(1)を出すには、相当量 ÷ その割合 のわり算をします。ここでは 800 ÷ 0.8 = 1000円です。
- まず「割合にあたる量はどれか」「その割合はいくつか」の2つを見つけるのが最初の一歩です。
値上げ・割り増しでも、同じ考え方が使える
さがす向きが増える場合も、やり方は同じです。「2割増し(20%増し)で1200円なら、もとはいくら?」を考えてみます。
2割増しは、もとの100%に20%を足した120%、小数で1.2です。1200円は、もとの1.2にあたる量です。
1にもどすには 1200 ÷ 1.2 = 1000で、もとは1000円と分かります。増えても減っても、「割合にあたる量を、その割合でわって1にもどす」流れは変わりません。
買い物の値段をもう少し細かく分けて考える損益算でも、定価の割引きから売値を求める、この同じ逆算が出てきます。
練習問題
【練習問題】①
3割引きで1400円だった品物があります。もとの値段は何円ですか。
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答え:2000円です。
3割引きは、もとの100%から30%を取り去った残りなので70%、小数で0.7です。1400円がその0.7にあたるので、1400 ÷ 0.7 = 2000で、もとの値段は2000円になります。
【練習問題】②
仕入れ値の2割増しで売ったところ、売り値は1800円でした。仕入れ値は何円ですか。
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答え:1500円です。
2割増しは、もとの100%に20%を足した120%、小数で1.2です。1800円がその1.2にあたるので、1800 ÷ 1.2 = 1500で、仕入れ値は1500円になります。
【練習問題】③
定価の15%引きで買うと、2550円でした。定価は何円ですか。
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答え:3000円です。
15%引きは、もとの100%から15%を取り去った残りなので85%、小数で0.85です。2550円がその0.85にあたるので、2550 ÷ 0.85 = 3000で、定価は3000円になります。割合が0.8や0.7でなくても、「相当量 ÷ その割合」でもとにもどす流れは同じです。
発展問題
ここからは、この記事の知識だけでは解けない、少し手数のかかる問題です。
【発展問題】①
ある品物を、定価の2割引きで売りに出しました。売れなかったので、その値段からさらに1割引きにしたところ、1080円になりました。
(1) 1割引きにする前の値段は何円ですか。
(2) 定価は何円ですか。
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答え:(1) 1200円、(2) 1500円です。
手がかりは、2回目の「1割引き」が、定価ではなく1回目に値引きしたあとの値段をもとにしているところです。もとにする量が2つあるので、相当算を2回に分けて、うしろから1つずつもとにもどします。
(1) 1080円は、1割引きにする前の値段の0.9にあたります。1080 ÷ 0.9 = 1200で、1割引きにする前の値段は1200円です。
(2) 1200円は定価を2割引きした値段なので、定価の0.8にあたります。1200 ÷ 0.8 = 1500で、定価は1500円です。
2割引きと1割引きを合わせて「3割引き」とみると、1080 ÷ 0.7 は割り切れず、答えが合いません。2回目の1割は1200円の1割の120円で、定価1500円の1割の150円より小さいためです。
実際には 0.8 × 0.9 = 0.72 で、1080円は定価の0.72にあたります。1500 × 0.72 = 1080 で、問題の値段とぴったり合います。
【発展問題】②
持っていたお金の3分の1を使いました。次に、残ったお金の40%を使ったところ、360円が残りました。はじめに持っていたお金は何円ですか。
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答え:900円です。
最初に見るのは、「40%」がはじめのお金ではなく、残ったお金をもとにしているところです。もとにする量が途中で変わるので、線分図を2段にして、うしろから順にもどります。

残ったお金の40%を使うと、残るのは60%、小数で0.6です。360円がその0.6にあたるので、360 ÷ 0.6 = 600で、1回目に使ったあとの残りは600円です。
はじめのお金の3分の1を使うと、残りは3分の2です。600円がその3分の2にあたるので、600 ÷ 2/3 = 900で、はじめのお金は900円です。分数でわるときは、ひっくり返してかけるので、600 × 3/2 = 900 と計算できます。
図のマスで見ても同じ答えになります。下の段の6マスが360円なので1マスは60円で、はじめのお金は15マスぶんの 60 × 15 = 900円です。
たしかめると、900円の3分の1の300円を使って残りは600円、その40%の240円を使って残りは360円です。
まとめ
相当算は、割引きや割り増しのあとの値段から、もとの値段をさかのぼる計算でした。中心にあるのは、もとの値段を1とみて、割合にあたる量をその割合でわる、という流れです。
「20%引きで800円」なら、800円は0.8にあたるので 800 ÷ 0.8 = 1000円。向きが増える場合も、1.2でわるだけで同じように出せます。
問題を見たら、まず「割合にあたる量はどれか」「その割合はいくつか」の2つを見つけてみてください。そこが決まれば、あとはわり算でもとにもどすだけです。