バスの定員と乗車人数で考える、割合の基本
定員40人のバスに、今日は32人が乗っています。別の日には28人だったり、36人だったりして、乗っている人数はその日によって変わります。
でも、バスの定員が40人であることは、どの日も変わりません。人数は変わっても、定員という基準はいつも同じです。
この「変わる数」と「変わらない基準の数」の関係を、ひとつの数で表すときに使われるのが、割合という考え方です。
「比べる量」と「もとにする量」って何のこと?
バスの例で、この2つの言葉を整理してみます。
定員の40人は、乗車人数を比べるときの基準になる数です。これを「もとにする量」と呼びます。
一方、実際に乗っている32人は、その基準と比べたい今の数です。これを「比べる量」と呼びます。

40人という帯の中に、32人がすっぽり収まっているのが分かります。今回の例では、比べる量はもとにする量の一部分になっています。
割合は「比べる量÷もとにする量」で求まる
比べる量ともとにする量、この2つの数の関係を、1つの数で表す方法があります。
32を40でわってみます。32÷40=0.8です。
この0.8が、割合と呼ばれる数です。

図の下の目盛りを見ると、0と1の間の0.8という場所に、ちょうど境界線が来ています。もとにする量を1とみたとき、比べる量がそのうちのどれくらいにあたるかを表しているのが割合です。
0.8は、百分率で言うと80%、歩合で言うと8割と同じ数です。
表し方が違うだけで、指している大きさは変わりません。
この式を並べ替えると、もとにする量や比べる量が分からないときにも使えます。もとにする量に割合をかければ比べる量が求まり、比べる量を割合でわればもとにする量が求まります。
ポイント
- 比べる量:今実際にある数(バスなら乗車人数)
- もとにする量:基準になる数(バスなら定員)
- 割合=比べる量÷もとにする量
- 比べる量がわからないときは、もとにする量×割合で求められる
- もとにする量がわからないときは、比べる量÷割合で求められる
- 0.8=80%=8割、どれも同じ大きさを違う表し方で表しただけです
練習問題
【練習問題】①
定員50人の映画館に、40人が入っています。入っている人数の割合は何ですか。
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答え:0.8
もとにする量は定員の50人、比べる量は入っている40人です。割合は比べる量をもとにする量でわった数なので、40÷50=0.8になります。
【練習問題】②
定員60人のバスがあります。乗っている人の割合が0.9のとき、乗っている人数は何人ですか。
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答え:54人
もとにする量は定員の60人、割合は0.9です。比べる量は、もとにする量に割合をかけると求められるので、60×0.9=54人になります。
【練習問題】③
あるバスに36人が乗っていて、これは定員に対して0.9の割合にあたります。このバスの定員(もとにする量)は何人ですか。
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答え:40人
比べる量は36人、割合は0.9です。もとにする量は、比べる量を割合でわると求められるので、36÷0.9=40人になります。
発展問題
ここからは、この記事の知識だけでは解けない、少し手数のかかる問題です。
【発展問題】①
あるバスの乗客は、月曜日が50人でした。火曜日は月曜日より2割多く、水曜日は火曜日より2割少なくなりました。
(1) 火曜日の乗客は何人ですか。
(2) 水曜日の乗客は何人ですか。
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答え:(1) 60人 (2) 48人
まず見るところは、2回出てくる「2割」が、それぞれ何人の2割なのかです。火曜日の「2割多い」は月曜日の50人がもとにする量で、水曜日の「2割少ない」は火曜日の人数がもとにする量です。
(1) 2割は0.2なので、月曜日の50人の2割は50×0.2=10人です。火曜日はそれだけ多いので、50+10=60人になります。
(2) 今度のもとにする量は、火曜日の60人です。60人の2割は60×0.2=12人なので、水曜日は60−12=48人になります。
2割増やして2割減らしたのに、月曜日の50人には戻っていません。増えた10人は50人の2割、減った12人は60人の2割で、もとにする量がちがうぶん、同じ2割でも人数がちがうからです。損益算で定価から何割引きするときも、この「どの値段がもとにする量か」の見分けが同じように出てきます。2割のような歩合の表し方は、小数・百分率・歩合の変換の記事でくわしく整理しています。
まとめ
バスの例で、比べる量ともとにする量の関係を、割合という1つの数で表せることを見てきました。
もとにする量を基準にして、比べる量がそのどれくらいにあたるかを、比べる量÷もとにする量で求める。これが割合の基本です。
平均を求めるときの「合計÷人数」も、基準になる数で考えるという点では割合と似ています。
割合が分かれば、比べる量やもとにする量を求める計算にも応用できます。まずは今回のバスの例のように、何が「比べる量」で何が「もとにする量」なのかを見分けるところから始めてみてください。