連比って何? 2つの比を1本につなぐ考え方
比は、いつも1つの式で出てくるとはかぎりません。
「A:B=2:3」と「B:C=4:5」のように、2つに分かれて示されることがあります。
こうなると、A・B・Cをまとめて「A:B:C」の形で並べたくなります。
ここで両方の比を見ると、共通して出てくるBの数が、A:Bでは3、B:Cでは4と、ちがっています。指しているのは同じBなのに、数だけがそろっていません。
この2つの比を1本につないだものを、連比といいます。どうやってつなぐのか、順番に整理してみました。
「A:B」と「B:C」を、そのまま並べられない理由
A:B:Cと1本に並べるには、まん中のBが、両方の比で同じ数になっている必要があります。
A:B=2:3では、Bは3です。
B:C=4:5では、Bは4です。
同じBなのに、片方は3、片方は4です。この数がちがったままでは、A:Bの「3」とB:Cの「4」を同じBとして重ねられず、3つを1本の比に並べられません。
共通の数をそろえれば、比は1本につながる
やることは1つです。共通して出てくるBを、両方の比で同じ数にそろえます。
AとCはそれぞれ別の数なので、むりに合わせる必要はありません。そろえるのは、両方に共通して出てくるBだけです。

下の図の上の段が、そろえる前です。同じBでも、長さがそろっていません。
Bを同じ数にそろえるには、3と4のどちらの倍数にもなっている数を使います。そういう数はいくつもありますが、最小公倍数を使うと、いちばん小さい数でそろえられて計算がラクです。3と4の最小公倍数は12です。
最小公倍数の見つけ方は、約数と倍数から最大公約数・最小公倍数を見つける仕組みで整理しています。
Bを12にそろえていきます。
A:B=2:3は、Bを3から12にするので、両方を4倍します。すると、A:B=8:12になります。
B:C=4:5は、Bを4から12にするので、両方を3倍します。すると、B:C=12:15になります。
これで、どちらのBも12になりました。下の図の下の段のように、2つのBがぴったり重なります。
まん中の12でつなぐと、A:B:C=8:12:15です。2つの比が、1本につながりました。
比を何倍しても、表す割合は変わらない
ここで、2:3を8:12に変えてしまってよいのか、と気になるかもしれません。
比には、両方の数を同じ数でかけても、表している割合は変わらないという性質があります。
2:3の両方を4倍した8:12は、2:3と同じ割合を表しています。
4:5の両方を3倍した12:15も、4:5と同じ割合です。
なので、Bをそろえるために倍にしても、もとのA・B・Cの関係はこわれません。
もとの比のままつなげないときは、割合を変えずに数だけをそろえている、というわけです。
ポイント
- 連比は、2つ以上の比を1本の比につないだものです。
- つなぐカギは、両方に共通して出てくる数を同じ数にそろえることです。
- そろえるときは、その数どうしの最小公倍数を使うと、いちばん小さい数でそろえられます。
- 比は両方を同じ数でかけても割合が変わらないので、倍にしてそろえても関係はこわれません。
練習問題
【練習問題】①
A:B=2:3、B:C=6:7のとき、A:B:Cを求めましょう。
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答え:4:6:7
共通のBは、A:Bでは3、B:Cでは6です。最小公倍数の6にそろえるので、A:B=2:3を2倍して4:6にします。B:C=6:7はBがもう6なので、そのままです。Bが6でそろって、A:B:C=4:6:7になります。
【練習問題】②
A:B=3:4、B:C=6:7のとき、A:B:Cを求めましょう。
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答え:9:12:14
共通のBは、A:Bでは4、B:Cでは6です。最小公倍数は12なので、A:B=3:4を3倍して9:12、B:C=6:7を2倍して12:14にします。Bがどちらも12でそろって、A:B:C=9:12:14になります。
【練習問題】③
A:B=3:2、B:C=4:5のとき、A:B:Cを求めましょう。また、A・B・Cのうち一番多いのはどれで、一番少ないのはどれですか。
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答え:A:B:C=6:4:5、一番多いのはA、一番少ないのはB
共通のBは、A:Bでは2、B:Cでは4です。最小公倍数の4にそろえるので、A:B=3:2を2倍して6:4にします。B:C=4:5はBがもう4なので、そのままです。A:B:C=6:4:5になります。数でくらべると、Aが6で一番多く、Bが4で一番少なくなっています。
発展問題
ここからは、この記事の知識だけでは解けない、少し手数のかかる問題です。
【発展問題】①
A・B・Cの3人が持っているお金について、A:B=5:4、B:C=6:7です。3人のお金を合わせると820円です。
(1) A:B:Cを求めましょう。
(2) A・B・Cそれぞれが持っているお金は何円ですか。
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答え:(1) 15:12:14 (2) Aが300円、Bが240円、Cが280円
(1) 最初に見るのは、2つの比に共通して出てくるBです。A:Bでは4、B:Cでは6になっています。
4と6の最小公倍数は12なので、Bを12にそろえます。A:B=5:4を3倍すると15:12、B:C=6:7を2倍すると12:14です。Bがどちらも12でそろうので、A:B:C=15:12:14になります。
比は両方を同じ数でかけても割合が変わらないので、倍にしてそろえても3人の関係はくずれません。
(2) 手がかりは、(1)でつないだ比と、合計の820円です。15:12:14の数を足すと、15+12+14=41です。820円を41こに分けたうちの、15こ分がA、12こ分がB、14こ分がCにあたります。
820÷41=20なので、1こ分は20円です。Aは20×15=300円、Bは20×12=240円、Cは20×14=280円になります。
合計を比で分けるこの考え方は、1200円を3対2で分けるには?比例配分のしくみで整理しています。300+240+280=820で、合計も合っています。
【発展問題】②
A・B・Cの3人が持っているお金について、A:B=4:3、C:A=5:6です。AはCより60円多く持っています。Bが持っているお金は何円ですか。
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答え:270円
最初に見るのは、2つの比に共通して出てくる人です。ここでは、A:BとC:Aのどちらにも出てくるAが共通です。C:AはCが先に書かれていますが、Aが共通していることに変わりはありません。
A:Bでは、Aは4です。C:Aでは、Aは6です。4と6の最小公倍数は12なので、Aを12にそろえます。A:B=4:3を3倍すると12:9、C:A=5:6を2倍すると10:12です。A:B:Cの順に並べると、12:9:10になります。
次に、AとCの差を比で見ます。Aは12こ分、Cは10こ分なので、差は12−10=2こ分です。この2こ分が60円にあたるので、1こ分は60÷2=30円です。
Bは9こ分なので、30×9=270円になります。Aは360円、Cは300円で、差は60円です。360:270=4:3、300:360=5:6も、問題の比と合っています。
まとめ
連比は、別々に出てきた2つの比を、1本の比につなぐ考え方です。
つなぐときにいちばん大切なのは、両方に共通して出てくる数を、同じ数にそろえることです。
そろっていないと3つを1本に並べられないので、最小公倍数を使ってそろえます。
比は倍にしても割合が変わらないので、そろえるための倍のかけ算で関係がくずれることはありません。
共通の数さえそろえられれば、3つでも4つでも、同じやり方で1本につなげます。