図形の仕組み

円を1周させると何回まわる?転がる円の回転数の数え方|小学生の算数【図形】

円のまわりを転がる円は、1周で何回まわるのか

まっすぐな線の上で、円を転がしてみます。

ここでは、円はすべらずに転がるものとします。

円周と同じ長さだけ進むと、円はちょうど1回転して止まります。

では、進む相手を「同じ大きさの円のまわり」に置きかえたらどうなるでしょうか。

転がる長さは同じままです。それなのに、円は2回転します。

長さは変わっていないのに、回った数だけが1回多くなります。

この1回がどこから出てくるのかを、順番に見ていきます。

直線の上を転がる円が、はじめ・半分・1回転の位置で印の向きを変えるようすを示した図

直線の上なら、円周のぶんで1回転

円のふちに印を1つ付けて、転がしながら追いかけます。

はじめは印が下にあり、半分進むと上に来て、円周のぶんだけ進むとまた下にもどります。ここまでで1回転です。

進んだ長さが円周の2倍なら2回転、3倍なら3回転になります。直線の上では進んだ長さ ÷ 円周で回転数が出せます。

円周は直径×3.14で求められます(円の基本)。

この数え方は分かりやすいので、相手が円になっても、そのまま使えそうに見えます。

円のまわりだと2回転になる

今度は土台になる円を置いて、同じ大きさの円をそのまわりで転がします。

土台の円のまわりを同じ大きさの円が1周し、印が半回転ずつ進んで2回まわるようすを示した図

2つの円は同じ大きさなので、土台の円のまわりの長さは、転がる円の円周と同じです。

土台に沿って進んだ長さだけを見れば、円周1個ぶんなので1回転です。

ところが、実際の円の動きを見ると、そうはなりません。

4分の1周したところで、印はもう半回転しています。

半周で1回転、4分の3周で1回転半。そして1周してスタートにもどったときには、印は2回まわっています。

土台に沿って進んだ長さは同じなのに、回転数だけが1回多くなっています。

中心が動いた道のりで数える

ずれの正体は、どこを見て数えるかにあります。

2つの円が接している点は、円の中心どうしを結んだ線の上にあります(円の接線でも同じ関係が出てきます)。

この接している点だけを見ていると、進んだ長さは土台の円のまわりの長さと同じです。

ですが、円そのものは中心ごと動いています。

すべらずに転がるなら、中心が進んだ長さと、円が回転した量は対応します。そこで、円の中心がどれだけ動いたかを見ます。

土台の円と転がる円の中心を結んだ半径2つ分の線と、中心がえがく点線の円を示した図

転がる円の中心は、土台の円の中心から見ると、いつも半径2つ分はなれた場所にあります。土台の半径と、転がる円の半径を足した長さです。

だから中心がえがくのは、半径が2倍の円になります。

半径が2倍なら円周も2倍なので、中心が動く道のりは、転がる円の円周の2倍です。

半径3cmの円で確かめます。転がる円の円周は3×2×3.14=18.84cmです。

中心がえがく円は半径が6cmなので、道のりは6×2×3.14=37.68cmになります。

37.68÷18.84=2で、ちゃんと2回転になりました。

直線の上を転がるときは、中心も同じ長さだけまっすぐ動いていました。だから「進んだ長さ÷円周」で答えが合っていたわけです。

数え方を中心が動いた道のり ÷ 自分の円周に直しておけば、相手が直線でも円でも同じ考え方で数えられます。

土台の円が大きいときも同じやり方

土台が大きくなっても、やることは変わりません。

半径3cmの円が、半径6cmの円のまわりを1周する場合で見てみます。

中心どうしのきょりは6+3=9cmなので、中心がえがく円の半径は9cmです。

道のりは9×2×3.14=56.52cm、転がる円の円周は18.84cmなので、56.52÷18.84=3で3回転になります。

ここで、わり算の中身を見てみます。中心がえがく円の円周も、転がる円の円周も、どちらも「半径×2×3.14」で作られています。

同じものでわっているので3.14は消えて、9÷3=3のように、中心がえがく円の半径 ÷ 転がる円の半径でも計算できます。

中心がえがく円の半径には、土台の半径だけでなく、転がる円自身の半径も入っています。この自分の半径ぶんが、ちょうど1回転ぶんにあたります。

土台に沿った長さで数えると6÷3で2回転ぶん。そこに自分の半径ぶんの1回転が加わって、3回転になります。

転がったあとの通り道の面積を調べるときも、中心の動きを追う見方が役に立ちます(図形の転がりと通過領域)。

ポイント

  • 直線の上を転がるときは、進んだ長さ÷円周で回転数が出ます。
  • 円のまわりを転がるときは、中心が動いた道のり÷自分の円周で数えます。
  • 中心がえがく円の半径は、土台の半径と転がる円の半径を足した長さです。
  • 3.14が消えるので、中心がえがく円の半径÷転がる円の半径でも回転数が出せます。
  • 同じ大きさの円のまわりを1周すると、道のりが円周の2倍になるので2回転します。
  • 円の外側を1周するときは、土台に沿った長さで数えたときより、回転数が1回多くなります。

練習問題

【練習問題】①

半径5cmの円が、同じ大きさの円のまわりを1周します。何回転しますか。

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答え:2回転

中心がえがく円の半径は5+5=10cmなので、道のりは10×2×3.14=62.8cmです。

転がる円の円周は5×2×3.14=31.4cmです。

62.8÷31.4=2で、2回転になります。

半径どうしを使って、10÷5=2と計算することもできます。

【練習問題】②

半径2cmの円が、半径4cmの円のまわりを1周します。何回転しますか。

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答え:3回転

中心がえがく円の半径は4+2=6cmなので、道のりは6×2×3.14=37.68cmです。

転がる円の円周は2×2×3.14=12.56cmです。

37.68÷12.56=3で、3回転になります。

半径どうしを使うと、6÷2=3で同じ答えになります。

【練習問題】③

半径2cmの円が、ある円のまわりを1周したら4回転しました。土台になった円の半径は何cmですか。

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答え:6cm

転がる円の円周は2×2×3.14=12.56cmです。4回転したので、中心が動いた道のりは12.56×4=50.24cmになります。

この道のりが円周になる円の半径は、50.24÷3.14÷2=8cmです。

中心どうしのきょりが8cmで、そこから転がる円の半径2cmを引くと、土台の円の半径は6cmと分かります。

半径どうしで考えると、4回転は「中心がえがく円の半径÷2cm」が4ということなので、2×4=8cmと先に出すこともできます。

まとめ

同じ大きさの円のまわりを転がる円が2回転するのは、中心が動く道のりが、円周の2倍になっていたからでした。

接している場所だけを見ていると、土台のまわりの長さぶんしか進んでいないように見えます。

数える場所を中心に移すと、回転数と計算がきちんと合います。

円が転がる問題に出会ったら、まず中心がどんな線をえがくかを、うすく描いてみてください。

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