四角形にはいくつかの種類があり、辺の長さや角度の条件によって、それぞれ名前がついています。
何が同じで何が違うのかを見比べてみると、図形ごとのきまりが整理しやすくなります。
今回は、代表的な5つの四角形について、定義と面積の求め方をまとめてみました。
四角形の定義と面積の求め方
台形・平行四辺形のきまり
まずは、向かい合う辺の状態に注目してみます。
向かい合う1組の辺が平行な状態が台形であり、そこからさらにもう1組の辺も平行になった状態が平行四辺形です。

台形は、図のように平行な辺を上下に置いたとき、その2つの辺を「上底」「下底」と呼びます。
面積は(上底+下底)×高さ÷2で求められます。
上の図のように上底10cm、下底20cm、高さ5cmの場合、(10+20)×5÷2=75㎠です。
長さのちがう2つの辺をわざわざ足すところは、「上底+下底」が何を表しているのかを見ると納得しやすくなります。

平行四辺形は、向かい合う2組の辺がそれぞれ平行な四角形です。
2組とも平行になっていると、向かい合う辺の長さと角も等しくなります。
面積は「底辺×高さ」で求められます。底辺10cm、高さ5cmであれば、10×5=50㎠です。
ここでの高さは、斜めの辺の長さではなく、底辺に垂直な長さです。長方形に置きかえてみると、なぜその長さを使うのかが見えてきます。
長方形・ひし形・正方形のきまり
次に、角の大きさや辺の長さが等しくなった状態を見ていきます。

長方形は、4つの角がすべて直角(90度)の四角形です。
面積は「たて×よこ」で計算します。たて8cm、よこ10cmであれば、8×10=80㎠です。
かけ算で広さが出るのは、1辺1cmの正方形が何個ぶん並ぶかを数えていることと同じだからです。

ひし形は、4つの辺の長さがすべて等しい四角形です。
対角線が垂直に交わる性質があり、面積は「対角線×対角線÷2」で求めます。
上の図で、対角線ACの長さが10cm、対角線BDの長さが5cmであれば、10×5÷2=25㎠になります。

正方形は、4つの角がすべて直角で、かつ4つの辺の長さもすべて等しい四角形です。長方形とひし形の両方のきまりを持っています。
上の図はたてもよこも10cm、つまり1辺が10cmです。面積は「一辺×一辺」で求められるので、10×10=100㎠になります。
正方形はひし形の仲間でもあるので、「対角線×対角線÷2」でも面積を出せます。正方形のためだけの新しいきまりがあるわけではありません。
5つの四角形はどうつながっているのか
長方形もひし形も、向かい合う辺は2組とも平行です。どちらも平行四辺形の仲間で、平行四辺形に条件を1つ足した形になっています。
長方形は「4つの角を直角にする」を足した形、ひし形は「4つの辺を同じ長さにする」を足した形です。
正方形はその両方を足した形なので、長方形でもあり、ひし形でもあります。5つの形がどう枝分かれしているのかは、四角形の仲間分けで図にまとめています。
面積の公式も、このつながりの上に乗っています。長方形の「たて×よこ」は、平行四辺形の「底辺×高さ」で、たてがそのまま高さになった形です。
正方形の「一辺×一辺」も同じで、たてとよこが同じ長さになっただけです。バラバラの公式が5つあるというより、条件が増えるたびに形が簡単になっていく、という並びになっています。
ポイント
- 台形:(上底+下底)×高さ÷2
- 平行四辺形:底辺×高さ
- 長方形:たて×よこ
- ひし形:対角線×対角線÷2
- 正方形:一辺×一辺
練習問題
【練習問題】①
下の図のように、底辺が12cm、高さが7cmの平行四辺形があります。面積は何㎠ですか。

【練習問題】②
下の図のように、上底が6cm、下底が14cm、高さが8cmの台形があります。面積は何㎠ですか。

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答え:80㎠
台形の面積は(上底+下底)×高さ÷2で求められます。(6+14)×8÷2=80なので、80㎠です。上底と下底をなぜ足すのかは、台形をもう一つ組み合わせて考えると見えてきます。
【練習問題】③
下の図のひし形ABCDで、対角線ACの長さは10cm、対角線BDの長さは6cmです。このひし形の面積は何㎠ですか。

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答え:30㎠
ひし形の面積は対角線×対角線÷2で求められます。対角線ACが10cm、BDが6cmなので、10×6÷2=30で、30㎠になります。対角線×対角線÷2になる理由は、ひし形を長方形に変形して考えると見えてきます。
発展問題
ここからは、この記事の知識だけでは解けない、少し手数のかかる問題です。
【発展問題】①
下の図のように、直径10cmの円の中に、4つの頂点が円周上にある正方形があります。円周率は3.14とします。
(1) 正方形の面積は何㎠ですか。
(2) 色をつけた部分の面積は何㎠ですか。

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答え:(1) 50㎠ (2) 28.5㎠
(1)で最初に見るのは、正方形の4つの頂点が円周の上にあるところです。1辺の長さは分からないままなので、辺ではなく対角線を手がかりにします。
正方形に対角線を2本引くと、交わった点から4つの頂点までの長さはすべて等しくなります。正方形は長方形の仲間なので、長方形の対角線の交点から4つの頂点までが等しくなるのと同じことが言えます。
その点を中心にすれば4つの頂点を通る円がかけるので、交点は図の円の中心と同じ場所です。つまり対角線は円の中心を通っていて、長さは直径と同じ10cmになります。
ここで、正方形はひし形の仲間でもあることを使います。ひし形の面積は「対角線×対角線÷2」なので、10×10÷2=50で、50㎠です。1辺の長さが分からなくても、対角線さえ分かれば面積は出せます。
(2)は、円の面積から(1)の正方形をのぞいた残りです。直径が10cmなので半径は5cm、円の面積は半径を2回かけて円周率をかけるので、5×5×3.14=78.5㎠になります。
78.5-50=28.5なので、色をつけた部分は28.5㎠です。
まとめ
四角形は、平行な辺の数や角の大きさ、辺の長さといった条件が変わるごとに、名前も面積の公式も変わっていきます。
条件を1つ足すごとに、その条件にも当てはまる四角形だけが残っていきます。平行四辺形に角の条件を足せば長方形、辺の条件を足せばひし形、両方そろえば正方形です。
面積の求め方も、それぞれの図形が持っているきまりから決まっています。どの条件がどの公式につながっているのかを合わせて見ておくと、5つの形が別々のものには見えなくなります。