軸のまわりに1回転させると、平面が立体に変わる
ここに1つの長方形があります。左の辺を、縦の線にぴったりくっつけて置きます。
この縦の線を軸(じく)といいます。回転の中心になるまっすぐな線のことで、軸の上にのっている部分は、回しても動きません。

軸のまわりに回転させると、平面だった長方形が円柱に変わります。
形は変わりましたが、長方形の「たて」は円柱の高さに、「よこ」は半径に、そのまま残っています。
このように平面図形を軸のまわりに回転させてできる立体を「回転体」といいます。回す形を変えると、できる立体も変わります。
回す形を変えると、できる立体も変わる
直角三角形を、直角がある頂点を下にして、縦の辺を軸に重ねます。
この状態で1回転させると、錐(すい)の仲間である円錐ができます。

円柱のときと同じく、元の辺が立体の寸法にそのまま残っています。
直角三角形の「底辺」は円錐の底面の半径に、「高さ」は円錐の高さになります。
もう1つ注目したいのが斜辺です。斜辺は回転すると、円錐の頂点から底面のふちまでをなぞる、ななめの線になります。この線を「母線」といいます。円錐の展開図を開くと扇形の半径になる線です。
次は、まっすぐな辺だけでできていない形を回してみます。半円の直径を軸に重ねて1回転させると、球ができます。

半円の半径が、そのまま球の半径になります。
長方形→円柱、直角三角形→円錐、半円→球。どれも、元の図形の辺や輪郭がそのまま立体の寸法に現れている、という点は共通しています。
複雑な形でも回転体になる
ここまでは単純な形を回してきましたが、もう少し複雑な形ではどうでしょうか。
一部が引っこんだL字型を軸に沿わせて1回転させると、太い円柱の上に細い円柱が乗ったような、段差のある立体ができます。

ここでの「幅」は、軸からL字の輪郭までの長さのことです。上の幅が、上にある細い円柱の半径になります。下の幅は、下にある太い円柱の半径です。
段差ができるのは、軸から輪郭までの幅が途中で変わっているからです。幅が変わったところで、立体の太さも変わります。
形が凸凹していても、軸に沿わせて1回転させれば回転体になります。回す前の形の輪郭が、そのまま立体の輪郭に出てくるのが面白いところです。
回転体を軸で切ると、元の形が見える
立体を切ると断面に新しい形が現れますが、回転体を軸を含む平面でまっすぐ切ると、断面には元の平面図形が現れます。
円錐で確認してみます。

円錐を軸に沿って縦に切ると、断面は二等辺三角形になります。
これは、回転前の直角三角形が軸を挟んで左右に並んだ形です。左半分が元の直角三角形、右半分がそれを鏡に映したような形になっています。
底辺は円錐の底面の直径と同じ長さで、左右の等しい辺は母線です。ちなみに円錐を真横から見たときの形も、同じ二等辺三角形になります。
この性質を使うと、逆に「断面の形から、元はどんな平面図形を回したのか」を考えることもできます。断面が長方形なら、回したのは長方形で、立体は円柱です。断面が円なら、回したのは半円で、立体は球になります。このときも、半円と、それを鏡に映した半円が合わさって円になっています。
ポイント
- 回転体は、平面図形を軸のまわりに1回転させてできる立体です。
- 元の図形の辺や輪郭が、立体の高さ・半径・母線に対応します。
- 軸を含む平面で切ると、断面には元の図形と、それを鏡に映した形が並んで現れます。
まとめ
長方形を回すと円柱、直角三角形を回すと円錐、半円を回すと球。
平面図形を軸のまわりに1回転させると、元の形に応じた立体ができます。
元の辺や輪郭は消えずに、高さや半径、母線として立体に残ります。
L字型のような凸凹した形でも、軸に沿わせて回せば回転体になります。
そして回転体を軸で切ると、断面には元の平面図形と、それを鏡に映した形が並んで現れます。
回す前の形・回した後の立体・軸で切った断面、この3つをセットで見ると、回転体の全体像がつかみやすくなります。