三角形は、図形の問題でいちばんよく出てくる形です。
細長くても、左右対称でも、どんな形の三角形にも共通するルールがあります。
ここでは三角形の各部の名前を確認したうえで、「内角の和」「面積」「外角(スリッパの法則)」の3つを図解で整理します。
三角形の形と各部の名前
三角形は、3本の直線で囲まれた形です。角が3つあることから、三角形と呼ばれます。

線と線が出会っている点を「頂点」、頂点と頂点を結んでいる線を「辺」、三角形の内側にできる角を「内角」と言います。どれも3つずつあります。
ポイント
辺の長さや角の大きさによって、正三角形や直角三角形といった呼び分けもあります(知ってるだけで得をする!特別な三角形たち)。
ちなみに、3本の長さを好きに決めれば必ず三角形になる、というわけでもありません。組み合わせによっては、どうやってもつながらないことがあります(三角形の成立条件)。
内角の和
3つの内角を全部足すと、どんな形の三角形でも必ず180°になります。

ポイント
㋐ + ㋑ + ㋒ = 180°
三角形の形が変わると3つの角の大きさも変わりますが、合計はいつも同じになります。どんな形でも180°になる理由は、三角形の内角の和はなぜ180°?で平行線と錯角から整理しています。
三角形の面積
三角形の面積は「底辺 × 高さ ÷ 2」で求められます。
高さとは、頂点から底辺(またはその延長線)に垂直に下ろした線の長さのことです。

ポイント
三角形の面積 = 底辺 × 高さ ÷ 2
ここで迷いやすいのが「底辺」です。いちばん下にある辺、と決まっているわけではありません。3つの辺のうち、どれを底辺にしてもかまいません。

左と右はまったく同じ三角形で、底辺に選んだ辺だけが違います。底辺が変われば高さの引き方も変わりますが、どちらで計算しても面積は同じ値になります。
高さは、選んだ底辺に対して垂直に引きます。頂点の位置によっては、その高さが三角形の外側にできることもあります(三角形の高さは「図形の外」にあってもいい)。
「÷2」は、三角形を平行四辺形の半分として考えるとすっきりします。この「÷2」のしくみは、三角形の面積はなぜ「÷2」?にまとめています。
スリッパの法則(外角の定理)
三角形の1つの辺をまっすぐ伸ばすと、外側に角ができます。これを「外角」と言います。

外角㋓と、そのとなりにある内角㋑は、1本の直線の上に並んでいます。直線の角度は180°なので、㋑と㋓を足すと180°になります。
この外角には、もう一つの関係があります。となり合わない2つの内角を足した大きさと、ちょうど同じになります。

ポイント
㋓ = ㋐ + ㋒
シンプルな関係ですが、複雑な角度の問題を解くときに役立ちます。なぜこの法則が成り立つのかは、三角形の外角の定理はなぜ成り立つ?で確認できます。
練習問題
【練習問題】①
㋐は何度ですか?

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答え:40°
三角形の内角の和は180°なので、180 − 65 − 75 = 40°になります。なぜ内角の和が180°になるのかは、三角形の内角の和はなぜ180°?で整理しています。
【練習問題】②
この三角形の面積を求めましょう。

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答え:20cm²
底辺 × 高さ ÷ 2 = 8 × 5 ÷ 2 = 20cm²です。この「÷2」が平行四辺形の半分から来ている話は、三角形の面積はなぜ「÷2」?にまとめています。
【練習問題】③
㋐は何度ですか?

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答え:50°
外角は、となり合わない2つの内角の和です。130°になる相手が80°と㋐なので、㋐ = 130 − 80 = 50°になります。スリッパの法則の仕組みは三角形の外角の定理はなぜ成り立つ?で確認できます。
発展問題
ここからは、内角の和・面積・スリッパの法則を組み合わせて解く問題です。1回の計算で答えが出るわけではないので、分かるところから順に埋めていきます。
【発展問題】①
下の図で、㋐は何度ですか。

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答え:70°
最初に見るのは135°のところです。この外角と内角Aは1本の直線の上に並んでいて、2つを足すと180°になります。直線の角度は180°なので、内角Aは 180 − 135 = 45°です。
次に115°の外角を見ます。この外角とちょうど向かい合う位置にあるのが、内角Aと㋐の2つです。スリッパの法則で 115 = 45 + ㋐ となるので、㋐ = 115 − 45 = 70°です。
内角の和からたどっても同じです。115°のとなりの内角Cが 180 − 115 = 65°なので、㋐ = 180 − 45 − 65 = 70°になります。2つの外角がどちらも直線の上にあることが、この問題の手がかりです。
【発展問題】②
下の図の三角形について、次の問いに答えましょう。
(1) この三角形の面積は何cm²ですか。
(2) 辺ACを底辺とみたとき、高さは何cmですか。

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答え:(1) 150cm² (2) 12cm
(1)で目を付けるのは、角Bの直角の印です。角Bが直角なので、辺BCを底辺にすると、辺ABがそのまま高さになります。20 × 15 ÷ 2 = 150cm²です。
(2)は、底辺を辺ACに取りかえた場合です。底辺をどの辺に選んでも三角形そのものは変わらないので、面積は150cm²のままです。
底辺 × 高さ ÷ 2 にあてはめると、25 × 高さ ÷ 2 = 150 になります。25 × 高さ = 300 なので、高さ = 300 ÷ 25 = 12cmです。
このときの高さは、頂点Bから辺ACへ垂直に下ろした線の長さにあたります。図には引かれていませんが、その長さが12cmになります。
まとめ
- 三角形には頂点・辺・内角が3つずつあります。
- 3つの内角を足すと、どんな形でも180°になります。
- 面積は「底辺 × 高さ ÷ 2」で、底辺はどの辺を選んでもかまいません。高さは選んだ底辺に垂直に引きます。
- スリッパの法則(外角 = 離れた2つの内角の和)を知っていると、角度の問題が解きやすくなります。