分数を小数にすると、終わるものと終わらないものがある
分数を小数に直すときは、分子を分母でわります。4分の1は1を4つに分けた1つ分なので、1÷4という計算になります。
4分の1を小数にすると0.25になります。7分の1を小数にすると0.142857…と続いて、いつまでも終わりません。
どちらも1を分母でわるだけなので、計算のやり方は同じです。変わっているのは、わる数が4か7かというところだけです。
同じ手順なのに、片方は途中で止まって、片方は止まりません。この違いがどこから来るのかを整理してみました。
1÷4は、あまりが0になったところで終わる
まず4分の1のほうを、筆算で見てみます。

1を4でわると0あまり1なので、あまりの1に0をつけて10にして続けます。
10÷4は2あまり2。商に2が立って、あまりは2です。
そのあまりに0をつけて20にすると、20÷4は5でぴったりわり切れます。ここであまりが0になります。
つまり、この筆算に出てくるあまりは2と0の2つだけです。商は0.25で、それ以上のけたは出てきません。
あまりが0になると、次にわる数そのものがなくなります。計算はここで終わって、答えは0.25です。
わり算のあまりは「分けきれずに残った数」なので、それが0ということは、もう残りがないという意味になります。
1÷7は、あまりが0にならないまま続く
同じやり方で、7分の1も計算してみます。

1÷7は0あまり1なので、こちらも10からスタートします。
10÷7は1あまり3。30÷7は4あまり2。20÷7は2あまり6。60÷7は8あまり4。40÷7は5あまり5。50÷7は7あまり1。
ここまでで、あまりは3・2・6・4・5・1と出てきました。一度も0になっていません。
商のほうは上から1・4・2・8・5・7と並んでいます。これをつなげると0.142857…になります。
そして6回目のあまりが1です。この1は、いちばん最初のあまりと同じ数です。7行目の計算は10÷7で、1行目とまったく同じものになります。
くり返しが起きるのは、あまりの種類が決まっているから
7でわったあまりは、0から6の7種類しかない
わり算のあまりは、わる数より小さくなります。
7でわったときのあまりが7になることはありません。7残っているなら、もう1回われてしまうからです。
なので、7でわったときに出てくるあまりは、0・1・2・3・4・5・6のどれかです。7種類しかありません。
同じあまりが出たら、そこから先は前と同じ計算になる
筆算では、出てきたあまりに0をつけた数を、次にわっていきます。

あまりが同じなら、次にわられる数も同じになります。わる数は7のまま変わりません。同じ数を同じ数でわるので、出てくる商もあまりも前とまったく同じです。
7分の1のあまりを順番に並べると、1から3へ、3から2へ、2から6へ、6から4へ、4から5へ、そして5からまた1へともどってきます。6つの数を一周して、出発点にたどりついた形です。
1は最初のあまりだったので、次も10÷7から始まります。商の1・4・2・8・5・7も、そっくり同じ順番でもう一度出てきます。
使えるあまりは7種類しかないので、0が出ないかぎり、計算を続けるうちに必ず前に出たあまりと同じものに当たります。当たった時点で、そこからはくり返しです。
くり返しの何番目かをあまりで言いあてる考え方も、この仕組みを使っています。
くり返しの長さには上限がある
3分の1でも試してみます。
1÷3は0あまり1なので、10÷3から始まります。10÷3は3あまり1。次も10÷3になるので、あまりはずっと1のまま変わりません。
同じ計算が続くので、商にも3が並びつづけて0.333…になります。くり返しは1けたです。
7分の1のくり返しは142857の6けたでした。
7でわるとき、くり返しに使えるあまりは1から6の6種類です。0が出たらそこで割り切れて終わってしまうからです。
種類を使い切れば、7回目までには必ず前と同じあまりが出ます。だから、7でわるときのくり返しが6けたをこえることはありません。
どちらになるかは、約分したあとの分母で決まる
終わりのある小数は、10や100を分母にできる
0.25は100分の25、0.3は10分の3と書けます。
終わりのある小数は、分母を10・100・1000などにした分数で表せます。
ということは、分母を10や100や1000にできる分数は、小数で書き切れることになります。
4分の1は、分子と分母に25をかけると100分の25になりました。だから0.25で終わります。
分母が2と5だけでできていれば割り切れる
10や100を、かけ算に分けてみます。
10は2×5、100は2×2×5×5、1000は2×2×2×5×5×5です。これ以上分けられない数(素数)のかけ算に分けると、出てくるのは2と5だけになります。

4は2が2個ぶんなので、25をかけると100になります。8は2が3個ぶんなので、125をかけると1000になります。
同じように分けてみると、20は2×2×5です。4も8も20も、2と5だけでできています。こういう分母は、何かをかけて10や100の仲間にできるので、割り切れます。
くり返す側の分母は、6が2×3、7は7のまま、12は2×2×3です。どれも3や7が混じっています。分母に3や7が残っているかぎり、分母を10・100・1000などの形にはできません。だから割り切れずに、くり返しになります。
分母を見るのは、約分をすませたあとです。
たとえば12分の6は、約分すると2分の1になります。12には3が入っていましたが、約分で消えてしまうので、答えは0.5でちゃんと終わります。
ポイント
- 分数を小数に直す計算は、あまりが0になったところで終わります。
- 7でわったあまりは0から6の7種類しかありません。
- 同じあまりが出ると、そこから先は前と同じ計算のくり返しになります。
- くり返しの長さは、わる数によって上限が決まります。
- 約分したあとの分母が2と5だけなら割り切れて、3や7が混じるとくり返します。
練習問題
【練習問題】①
次の分数のうち、小数に直したときに割り切れるのはどれですか。
5分の1 6分の1 8分の3 15分の7
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答え:5分の1 と 8分の3
5は5だけ、8は2×2×2で、どちらも2と5だけでできています。6は2×3、15は3×5なので、3が混じっています。
【練習問題】②
1÷3を計算したときに出てくるあまりを、順に書いてください。答えの小数はどうなりますか。
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答え:あまりはずっと1のまま。小数は0.333…
10÷3は3あまり1です。次も10÷3になるので、まったく同じ計算がくり返されます。くり返しは1けたです。
【練習問題】③
1÷13を小数にすると、同じ並びがくり返されます。このくり返しは、最大で何けたになりますか。
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答え:12けた
13でわったあまりは0から12の13種類です。0が出たらそこで割り切れて終わるので、くり返しに使えるのは1から12の12種類になります。13回目までには必ず前と同じあまりが出るので、12けたをこえることはありません。
なお、実際に1÷13を計算すると0.076923…となって、くり返しは6けたです。12けたはあくまで上限で、それより短くなることもあります。
まとめ
分数を小数に直すのは、分子を分母でわる計算でした。
あまりが0になれば、そこで計算は止まります。0にならないときは、あまりの種類が限られているので、いつか前と同じあまりが出てきます。
同じあまりが出たところから先は、前とそっくり同じ計算です。だから答えの数字も、同じ並びをくり返します。
どちらになるかは、約分したあとの分母を見れば分かります。2と5だけでできていれば割り切れて、3や7が混じるとくり返しになります。
終わらない小数は、計算がおかしくなっているわけではなく、あまりの種類を使い切って一周してしまっただけでした。